多汗症にも色々なケースがあります
多汗症とは、人間の全身に分布しているエクリン汗腺からでる汗が異常に多い状態を指しますが、多汗症と一言でいっても様々なケースやパターンがあります。
まず多汗症を大別すると、汗が多量に放出される多汗症と、汗にプラスして汗と臭いの両方の症状がある多汗症の2つに分類されます。
■精神性発汗型多汗症は、精神的に緊張や不安を持つと、手や足から多量に発汗する症状です。一般的に多汗症と呼ばれるのは、このケースが多いようです。
■更年期障害のひとつであるホットフラッシュ、いわゆるほてりが起こる症状です。ホットフラッシュは多汗症を伴う場合があります。ホルモンのバランスが崩れると自律神経に影響を及ぼしてしまい、結果的にホットフラッシュが起こります。
■わきの部分からの汗が多い多汗症は、ワキガの疑いが濃厚になります。このケースでは、ワキガ型の多汗症と呼ばれます。
■突然多汗症になった、全身に汗をかく、あるいはいつも局所的に同じ部分に汗をかくなどの場合には、内科的な疾患が多汗を伴っている可能性があります。安心するためにも念のため病院で検査を受けることをおすすめします。
単に汗っかきが多汗症ではと悩む場合も
その他、単純に汗っかきと呼ばれるものは、多汗症でもなんでもありません。多汗症では?と思っていても、単に汗っかきであるケースが多いといわれています
多汗症でもなく汗っかきの方は、汗をかいたあとは清潔に保つことだけを注意しましょう。汗っかきの汗はエクリン汗腺からでる汗です。この汗ににおいはなく、皮膚を弱酸性にして雑菌の繁殖を抑えます。
以上の内容からは嫌な臭いにはならないということになりますが、汗をかいたままの状態が長く続くと、皮膚の雑菌ではなく衣類の雑菌が繁殖して嫌な臭いの原因になります。
汗をかいたら乾いたハンカチではなく、できれば濡れたタオルを使い、水分だけでなく汚れなども取り除くことで、嫌な臭いの原因になる雑菌の繁殖を抑えることができます。